湊かなえの本(小説)|おすすめ17選をランキングで紹介

今回は、湊かなえのおすすめ本について、ランキング形式で一挙紹介していきます。

イヤミス(嫌なミステリーの略)の作風で知られ、後味の悪い物語を多く手掛ける作者ですが、その分中毒性も高く、コアなファンが大勢います。

その中でも特に一押し作品を紹介するので、ぜひ参考にして頂ければ幸いです。

以下、目次となります。

湊かなえとは?略歴やプロフィールを説明!

1973(昭和48)年、広島県生まれ。2007(平成19)年、「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。

翌年、同作を収録する『告白』が「週刊文春ミステリーベスト10」で国内部門第1位に選出され、2009年には本屋大賞を受賞した。

2012年「望郷、海の星」で日本推理作家協会賞短編部門、2016年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞。2018年『贖罪』がエドガー賞候補となる。

(引用:湊かなえ | 著者プロフィール | 新潮社

デビュー作の「告白」が、300万部を超す特大ヒットを記録した、女性作家です。

そのヒットに伴い、後味の悪いミステリー(通称:イヤミス)というジャンルを世に浸透させました。

また、既婚で主婦業と並行して意欲的に執筆活動を行っており、子育てをしている著名人に贈られる、ベストマザー賞(日本マザーズ協会設立)も受賞しています。

湊かなえのおすすめ本ランキング|1位~10位

1位:リバース

  • 発行日:2015年5月・2017年3月
  • 発行元:講談社・講談社文庫
  • 受賞歴:第37回吉川英治文学新人賞候補
  • 備考 :TBSドラマ化

深瀬和久は、しがないサラリーマンである。そんな深瀬に彼女(美穂子)が出来た。

ようやく自分の人生にも明るい兆しが見えたと思った矢先に、二人の関係が大きく変わる事件がおきる。

美穂子にとある告発文が送られたのだ。

そこには、深瀬が忘れたくとも忘れられない、過去のある出来事を彷彿とさせることが書かれていた。

(引用:『リバース』(湊 かなえ)|講談社BOOK倶楽部

ラストのどんでん返しが、非常に秀逸なミステリー小説です。

読了後は、湊かなえならではの、中毒性のある後味の悪さを存分に楽しむことが出来ます。

中盤、やや展開がもたつきますが、文章の巧みさや、絶妙な伏線の張り具合により、読み進める手を止めることが出来ませんでした。

また、本作はドラマ作品の評判も良いため、そちらを視聴してみても良いでしょう!

ぜひ、コーヒーを飲みつつ、ゆっくりと読んでみて下さい。

2位:望郷

  • 発行日:2013年1月・2016年1月
  • 発行元:文藝春秋・文春文庫
  • 受賞歴:第65回日本推理作家協会賞短編部門受賞(収録作「海の星」)
  • 備考 :テレビドラマ化・映画化

美しき海にかけられた白い吊り橋は、愛する故郷に、何をもたらし、何を奪っていったのか。

瀬戸内の島に生まれ育った人々の、愛憎半ばする複雑な心模様を描いた連作短篇集。

作中の1編「海の星」は、日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。

(引用:『望郷』湊 かなえ | 単行本 – 文藝春秋BOOKS

島という閉鎖的な空間をテーマとして、様々な人間ドラマを描いた短編集です。

著者自身も島で育った経験があり、それを余すことなく発揮した、会心の仕上がりになっています。

また、職人芸とも言えるほど綿密な情景描写や心理描写も多く、島内の鬱屈した雰囲気を含めて、十分に堪能することが出来ました。

短編のため比較的読みやすいのも特徴であり、湊かなえを初めて読む方にも、おすすめの一冊です。

読後に大きな余韻を残す、名編ばかりです。ぜひ、その目で確かめてみましょう!

3位:告白

  • 発行日:2008年8月・2010年4月
  • 発行元:双葉社・双葉文庫
  • 受賞歴:第6回本屋大賞受賞(第1章「聖職者」が小説推理新人賞受賞)
  • 備考 :映画化(松たか子主演)

著者のデビュー作であり、湊かなえという存在を世に知らしめた代表作となります。

ある事件について、モノローグ形式により、クラスメイトや、犯人、またその家族が語り、事件の真相に迫ります。

鮮烈な第一章から、ある種の熱と毒を帯びて物語は進行し、読者を惹きつけて離しません。

ラストは、湊かなえらしく衝撃な内容でしたが、それを含めて、人間の偽善や欺瞞など暗鬱な部分を余すことなく描き切っていました。

松たか子主演の映画も素晴らしい出来なので、そちらもぜひ視聴してみて下さい!

4位:ポイズンドーター・ホーリーマザー

  • 発行日:2016年5月・2018年8月
  • 発行元:光文社・光文社文庫
  • 受賞歴:第155回直木三十五賞候補
  • 備考 :テレビドラマ化(WOWOW)

女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。

欠席を表明したのは、今も変わらず抑圧的な母親に会いたくなかったからだ。

だが、理穂とメールで連絡を取るうちに思いがけぬ訃報を聞き・・。

(引用:ポイズンドーター・ホーリーマザー 湊かなえ | 光文社

以下の6つの短編からなる作品集です。

  • マイディアレスト
  • ベストフレンド
  • 罪深き女
  • 優しい人
  • ポイズンドーター
  • ホーリーマザー

毒親(「毒になる親」の略。子に対して過干渉や暴力などをする親の俗称。)を共通のテーマとして、様々な親子関係を鮮明に描き出します。

特に表題作の2話については、異なる視点から物語が描かれ、非常に読み応えがありました。

切れ味鋭い短編ばかりです。「毒親」という言葉にピンとくる方は、ぜひ手に取ってみましょう!

5位:母性

  • 発行日:2012年10月・2015年6月
  • 発行元:新潮社・新潮文庫

女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。世間は騒ぐ。これは事故か、自殺か。

遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し、浮かび上がる真相。これは事故か、それとも――。

(引用:湊かなえ 『母性』 | 新潮社

母と娘の愛憎を、卓越した筆致で描いた名作です。

母親と娘の視点が交わり、物語は進行するため、同じ出来事なのに、視点の差異によって、微妙にズレが生じるという、独特の手法が取られています。

ラストは、彼女の著作の中では珍しく、かなりあっさりとしており、賛否両論あります。

しかし、全体を通して、「母性」や「愛」について、深く問いかける名著であり、特に一人っ子の女性は心に響くものがあるでしょう。

6位:ユートピア

  • 発行日:2015年11月・2018年6月
  • 発行元:集英社・集英社文庫
  • 受賞歴:山本周五郎賞受賞

海辺の町で出会い、ボランティア基金「クララの翼」を設立した三人の女性たち。

しかし、些細な価値観のズレから連帯が軋みはじめ、やがて不穏な事件が姿を現す。

(引用:ユートピア 湊かなえ|集英社

美しい海辺の町を舞台とした物語です。

田舎特有の狭いコミュニティで起こる、人間関係の軋轢やすれ違いを、克明な筆致で描き出します。

プロットはやや単調で、物語の起伏自体は少なく、読者によっては少し退屈に感じるかもしれません。

しかし、その分、各人物の心理描写が秀逸であり、湊かなえの持ち味である、リアルで苦みのある読後感を十分に堪能することができます。

ミステリーと言うよりは、ヒューマンドラマよりの作品のため、その点は注意してください!

7位:少女

  • 発行日:2009年1月・2012年2月
  • 発行元:早川書房・双葉文庫

高2の夏休み前、由紀と敦子は転入生の紫織から衝撃的な話を聞く。彼女はかつて親友の自殺を目にしたというのだ。

その告白に魅せられた二人の胸にある思いが浮かぶ―「人が死ぬ瞬間を見たい」。

由紀は病院へボランティアに行き、重病の少年の死を、敦子は老人ホームで手伝いをし、入居者の死を目撃しようとする。

少女たちの無垢な好奇心から始まった夏が、複雑な因果の果てにむかえた衝撃の結末とは?

(引用:少女 | 種類,単行本 | ハヤカワ・オンライン

対照的な2人の少女にスポットを当てた物語です。

思春期の少女が持つ、無垢な感性や、その内に秘める残虐性を、飾ることなく、淡々と描き出します。

また、彼女の作品ならではの、伏線を多用した構成は健在で、それらが終盤で一気に収束するため、大きなカタルシスを得ることが出来ました。

もちろん、ラストは湊かなえ作品らしいオチですが、他小説と比較すると、読後感は良いため、イヤミス嫌いな方でも、読みやすい一冊と言えます。

8位:物語のおわり

  • 発行日:2014年10月・2018年1月
  • 発行元:朝日新聞出版・朝日文庫

妊娠三ヶ月で癌が発覚した智子、父親の死を機にプロカメラマンになる夢をあきらめようとする拓真、志望した会社に内定が決まったが自信の持てない綾子・・・。

人生の岐路に立ったとき、彼らは北海道へひとり旅をする。

そんな旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という、結末の書かれていない小説だった。

(引用:朝日新聞出版 最新刊行物:文庫:物語のおわり

以下の8篇から構成される、オムニバス形式の連作短編集です。

  • 空の彼方
  • 過去へ未来へ
  • 花咲く丘
  • ワインディング・ロード
  • 時を超えて
  • 湖上の花火
  • 街の灯り
  • 旅路の果て

各短編には繋がりがありますが、最後の「旅路の果て」でそれが一つへと収束します。

本作は、陰鬱な描写や、毒気が溢れる話はなく、全体として非常に読みやすいエピソードで、爽やかな読後感を味わうことが出来ます。

また、美しい北海道の情景描写も秀逸で、読書中はまるで自身がそこにいるかのように錯覚するほどでした。

イヤミス系でない湊かなえの作品の中で、特におすすめの一冊です!

9位:贖罪

  • 発行日:2009年6月・2012年6月
  • 発行元:東京創元社・双葉文庫
  • 受賞歴:エドガー賞候補
  • 備考 :テレビドラマ化(WOWOW)

取り柄と言えるのはきれいな空気、夕方六時には「グリーンスリーブス」のメロディ。

そんな穏やかな田舎町で起きた、惨たらしい美少女殺害事件。

犯人と目される男の顔を、どうしても思い出せない4人の少女たちに投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を大きく狂わせることになる。

(引用:贖罪 – 湊かなえ|東京創元社

著者の前作品「告白」と同様に、各章毎に一人の登場人物が独白する形式で、物語が進行します。

本作も、人間の本質を抉るような描写が多く、また、負の連鎖により紡ぎだされる凄惨なエピソードが現れます。

しかし、それでも読書の手を止めることは出来ず、ラストまで一気に読むことが出来ました。

告白で湊かなえにハマった方は、ぜひ本書も手に取ってみましょう!

10位:山女日記

  • 発行日:2014年7月・2016年8月
  • 発行元:幻冬舎・幻冬舎文庫
  • 備考 :TVドラマ化(NHK BSプレミアム枠)

山登りが趣味で、豊富な登山経験のある湊かなえが、以下の山をテーマとして描く、連作短編集です。

  • 妙高山
  • 火打山
  • 槍ヶ岳
  • 利尻岳
  • 白馬岳
  • 金時山
  • トンガリロ

(文庫版には、番外編「カラフェスに行こう」が収録。)

それぞれの山に登るのは、心にわだかまりを持つ女性であり、登山を通して、彼女らの心情が変化する様を丁寧に描きます。

また、大自然の描写についても素晴らしく、読書中は自身が山を登っている錯覚を抱くほどでした。

本書を読めば、きっとあなたも山に登りたくなるはずです!

湊かなえのおすすめ本ランキング|11位~17位

11位:ブロードキャスト

  • 発行日:2018年8月
  • 発行元:KADOKAWA
  • 備考 :漫画化済

町田圭祐は中学時代、駅伝で全国大会を目指していたが、3年生の最後の大会、わずかの差で出場を逃してしまう。

その後、陸上の名門校、青海学院高校に入学した圭祐だったが、ある理由から陸上部に入ることを諦め、友人に誘われて、なんとなく放送部に入部する。

陸上への未練を感じつつも、正也や同級生の咲楽、先輩女子たちの熱意に触れながら、その面白さに目覚めていく。

(引用:ブロードキャスト 湊 かなえ:文芸書 | KADOKAWA

湊かなえの新境地となる、学園を舞台とした青春小説です。

放送部という珍しい題材を扱っていますが、物語の本筋は王道の青春ストーリーであり、全体的に爽やかな読み口でした。

学生時代に放送部だった方は、より感情移入して読めるはずです!

12位:Nのために

  • 発行日:2010年1月・2014年8月
  • 発行元:東京創元社・双葉文庫
  • 備考 :TVドラマ化(TBS)

二年前の秋、台風による床上浸水をきっかけに、同じアパートに住む杉下、安藤、そして西崎真人の三人は親しくなる。

それぞれに屈折とトラウマ、そして夢を抱く三人は、やがてある計画に手を染めていく。

すべては「N」のために。

タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件の真相を、モノローグ形式で抒情的に解き明かす、著者渾身の連作長編。

(引用:Nのために – 湊かなえ|東京創元社

「告白」で用いられた手法同様、各人物の独白形式により、物語は進行します。

各エピソードで、屈折した感情や、歪んだ愛情をまざまざと描き出し、それが最後に収束します。

告白と比較して、ラストのオチが弱く、消化不良だった点はマイナスですが、入り組んだプロットが好きな方にとっては、苦い読後感と合わせて、琴線に触れる作品になるでしょう。

また、ドラマ作品については、原作以上に評判が良いため、気になる方は、そちらも視聴してみて下さい!

13位:絶唱

  • 発行日:2015年1月・2019年6月
  • 発行元:新潮社・新潮文庫

「死」に打ちのめされ、自分を見失いかけていた。

そんな彼女たちが秘密を抱えたまま辿りついた場所は、太平洋に浮かぶ島。そこで生まれたそれぞれの「希望」のかたちとは?

“喪失”から、物語は生まれる。

(引用:湊かなえ 『絶唱』 | 新潮社

阪神淡路大震災を背景とした物語となります。

著者の経験が色濃くでた作品であり、その点で、他作品とは一線を画します。

また、本編は「楽園」、「約束」、「太陽」、「絶唱」の4つの章より成り立ちますが、「絶唱」に登場する土居千晴は、作者自身を投影した人物であると推察されます。

湊かなえ自身をより深く知りたい方は、ぜひ手に取ってみて下さい。

14位:落日

  • 発行日:2019年9月
  • 発行元:角川春樹事務所

新人脚本家の甲斐千尋は、映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。

15年前に起きた『笹塚町一家殺害事件』。この事件を手がけたいという。

引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた事件だ。

笹塚町は千尋の生まれ故郷だった。この事件を、香は何故撮りたいのか。千尋はどう向き合うのか。

“真実”とは、“救い”とは、そして、“表現する”ということは。絶望の深淵を見た人々の祈りと再生の物語。

(引用:落日 – 株式会社 角川春樹事務所

湊かなえ作家デビュー11年目にして、手掛けた長編ミステリーです。

映画監督と脚本家の女性二人の視点より、物語は進行します。

中弛みする箇所が多かった点は、まだ許容できましたが、ラストのオチが完全に想定の範囲内だったのは、非常に残念でした。

15位:花の鎖

  • 発行日:2011年3月・2013年9月
  • 発行元:文藝春秋・文春文庫
  • 備考 :TVドラマ化(フジテレビなど)

両親を亡くし、愛する祖母もガンで入院中、さらに講師として働いていた英会話スクールが破綻し、金銭的に困っている梨花。

建設会社で働いていたが、伯父夫婦のすすめで営業職の和弥と結婚した美雪。

公民館で水彩画教室の講師をしつつ、和菓子屋でバイトをしている紗月。

そして、3人の女性の人生に影を落とす謎の男・K――。

驚きのラストが胸を打つ、感動のミステリー。

(引用:文春文庫『花の鎖』湊 かなえ | 文庫 – 文藝春秋BOOKS

読み進めるうちに、主人公である3人の女性の繋がりが分かる、非常に凝った構成の物語です。

登場人物が多く、相関関係を理解するのにやや苦労する点はマイナスですが、伏線がきれいに回収され、予想外の展開から各エピソードが繋がります。

何より、彼女の作品の中では読後感がかなりよいため、その点でもおすすめです。

2度読み直すことで、より作品への理解が深まるはずです。

16位:往復書簡

  • 発行日:2010年9月・2012年8月
  • 発行元:幻冬舎・幻冬舎文庫
  • 備考 :TVドラマ化(TBS)

手紙だからつける嘘。手紙だから許せる罪。手紙だからできる告白。

過去の残酷な事件の真相が、手紙のやりとりによって明かされていく。

衝撃の結末と温かい感動。書簡形式の連作ミステリ。

(引用:往復書簡 | 株式会社 幻冬舎

手紙のやり取りを通して、段々と事件の真相が明らかになるという変わった形式のミステリ小説です。

4編収録されており、基本的にはすべての話が独立していますが、4編目のみ、3編目の後日談として語られます。

湊かなえらしい、技巧に凝った作品ですが、どの話もしっかりと練られており、何より後味が悪くなかった点も好印象でした。

湊かなえの短編集の中でも、毒は薄めでかなり読みやすいです!

17位:高校入試

  • 発行日:2013年6月・2016年3月
  • 発行元:角川書店・角川文庫
  • 備考 :著者が脚本を書いたドラマの書き下ろし小説

県下有数の公立進学校・橘第一高校の入試前日。

新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。

迎えた入試当日。試験内容がネット掲示板に次々と実況中継されていく。

遅れる学校側の対応、保護者からの糾弾、受験生たちの疑心。誰が嘘をついているのか?入試にかかわる全員が容疑者?

人間の本性をえぐり出した、湊ミステリの真骨頂!

(引用:湊かなえ『高校入試』| KADOKAWA

湊かなえが描いた脚本を、彼女自身がノベライズした作品です。

登場人物がかなり多く、時折関係図を見ながら読み進める必要があるため、読みづらく感じる場面が多かったです。

また、犯人の動機についても弱く、ラストについても想定の範囲内で、他作品のような驚愕のオチを期待していた分、肩透かしを喰らいました。

登場人物に感情移入できなかった点も大きなマイナスでした。

湊かなえが好きな方におすすめの他作家の本!

湊かなえが好きな方に向けて、他作家のおすすめ作品を、以下で紹介していきます。

どれも名作なので、ぜひ参考にしていただければ幸いです!

疾走(重松清)

  • 発行日:2003年8月1日
  • 発行元:角川書店
  • 備考 :映画化

苛酷な運命を背に、現代を疾駆した14歳の少年。

孤独、祈り、暴力、殺人。誰か一緒に生きてください――。

人とつながりたいと、ただそれだけを胸に煉獄の道のりを懸命に走りつづけた、十五歳の少年のあまりにも苛烈な運命と軌跡。衝撃的な黙示録。

(引用:疾走 上 重松 清:文庫 | KADOKAWA

家族小説の大家として有名な重松清ですが、本作は、その持ち味とは全く違う、陰鬱で深い人間ドラマを堪能できる傑作です。

読者の胸を深く抉るような描写も多くあり、読了後はしばらく放心状態になりました。

もちろん、ミステリ小説ではないため、意匠をこらしたトリックなどはありませんが、湊かなえの描く、小説以上に、多くの毒を含んでおり、忘れられない一冊となるでしょう。

他、重松清のおすすめ作品は以下の記事にまとめているため、合わせて参考にして下さい!

模倣犯(宮部みゆき)

  • 発行日:2001年3月
  • 発行元:小学館
  • 受賞歴:毎日出版文化賞特別賞、第5回司馬遼太郎賞、第52回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門受賞
  • 備考 :映画化及びドラマ化済

日本を代表する、女性ミステリ作家の一人です。劇場型犯罪を扱った、サスペンス小説の金字塔であり、長編にも関わらず、読者を惹きつけ、一気読みさせます。

重厚なプロットや、伏線の妙を味わいたい方に、絶対に読んでもらいたい作品の一つなので、未読の方はぜひチェックしてみましょう!

他、宮部みゆき作品は、以下の記事でも紹介しているため、参考にして頂ければ幸いです。

まとめ

ここまでお読み頂き、ありがとうございました。

湊かなえのおすすめ小説について、ランキング形式にて一挙紹介していきました。

著者はイヤミス系以外にも、様々なジャンルの作品を発表しているため、ぜひ、本記事を参考に、それらにも興味を持って頂ければ幸いです。

また、もし湊かなえの小説について、感想がある方は、コメント欄にて、お気軽に投稿してもられば嬉しいです!

他、本関連のエントリーはこちら!